第三十四部

あらすじ 

西山荘で穏やかに新年を過ごす黄門さま。アキらと羽根つきをし、顔は墨で描かれた×ばかり…。そこへ飛び込んで来たのが助さんの縁談話。にわかに慌しくなる西山荘。相手は、仙台藩江戸屋敷組頭の坂口主水の妹・美加で、容姿端麗・おしとやかだという評判だ。だが、黄門さまも立ち会った江戸での見合いの席に美加は現れない。

仙台藩では、側用人の大沼軍太夫が藩政を牛耳ろうと画策。坂口らは妹の美加とともに大沼の悪事を阻止しようとしていた。かつて伊達家に仕えた忍びの残党・黒装束のカラス組も暗躍、仙台藩のただならぬ様子を知った黄門さま。奥州の要でもある、仙台藩伊達家六十二万石の危機を救うため、奥州へ向けて旅立つ一行。事件解決後は、みちのく、そして北海道を巡る世直し旅。


レギュラー

水戸光圀 (里見浩太朗)
佐々木助三郎 (原田龍二)
渥美格之進 (合田雅吏)
疾風のお娟 (由美かおる)
風の鬼若 (照英)
アキ (斉藤晶)
よろず屋の千太 (三波豊和)


全話紹介

旅のはじめのお見合い騒動・江戸・水戸 (第一話:H17.1.10放送) ★★★☆☆
音楽:木下忠司
 主題歌「あゝ人生に涙あり」
   作詞:山下路夫
   作曲:木下忠司
   唄:原田龍二/合田雅吏
題字:朝比奈宗源
ナレーター:鈴木史朗
脚本:櫻井康裕/監督:矢田清巳

八重(岩崎加根子)/徳川綱吉(堤大二郎)/柳沢吉保(橋爪淳)/鳴神の夜叉王丸(山口馬木也)/大沼軍太夫(林与一)/美加(瀬戸早妃)/坂口主水(尾崎右宗)/河辺和馬(大柴邦彦)/川本屋(常泉忠通)/多江(藤田むつみ)/甚内(森山陽介)/静枝(池内淳子)/山野辺兵庫(丹波哲郎) 他

仙台藩では、側用人の大沼軍太夫が藩政を牛耳ろうと画策。助さんのお見合い相手・美加の兄らが大沼の悪事を阻止しようとしていることを知った黄門さま。奥州の要でもある、仙台藩伊達家六十二万石の危機を救うため、奥州へ向けて旅立つ。


頑固な母がついた嘘・岩城 (第二話:H17.1.17放送) ★★★☆☆
脚本:櫻井康裕/監督:金鐘守

信太郎(香田晋)/お奈美(伊藤あい)/大前左馬之助(沢竜二)/沼野屋(小沢象)/お志麻(山口果林) 他

磐城に到着した一行は、道中、海産物問屋久保田屋の女主人・お志麻とその息子の信太郎と知り合う。お志麻は嘘が大嫌いな性分。いつも叱られてばかりの信太郎は、博打に手を出し、家を飛び出してしまう。一方、勘定奉行の大前は、沼野屋と結託し、商人達から献金を巻き上げようとしていた。献金に猛反対するお志麻を疎ましく思う大前と沼野屋は、城代が久保田屋に申し付けた、小名浜で採れた鯛の献上を利用し、店を潰そうと企む。勘当息子が鯛を釣り母の窮地を助け、母は息子の気持ちを汲み、相馬沖で採れた鯛を小名浜で採れたものだと、嘘をつく。

香田さん、何か歌うかなと思いましたが歌いませんでしたね。昔は歌い手さんが出ると、何かしら歌っていたような気がします。


父子つないだ職人魂・相馬 (第三話:H17.1.24放送) ★★★☆☆
脚本:岡本さとる/監督:金鐘守

甚兵衛(前田吟)/松之助(宮川一朗太)/北沢屋平右衛門(辻萬長)/小川弥五郎(入川保則)/相馬昌胤(中島久之) 他

刺客カラス組の目を逃れて相馬入りした一行は、足軽のために軽くて丈夫な鎧を作る甲冑師の甚兵衛と知り合う。金にはならないが、足軽たちの鎧の修理に精を出す甚兵衛に好感を持つ一行。甚兵衛は町の皆からも愛されていた。甚兵衛は五年前に殿様と、軽くて、しかも鉄砲の弾をもはじき返す丈夫な足軽のための具足を作る約束をしており、数人の職人たちと一緒に工夫を重ねていた。折から戻ってきた息子の松之助。生き方の違う父と息子の離れてしまった心を繋ぎ、藩の重要な産物である塩を横流しして私腹を肥やそう企む家老一味を退治する黄門さま。



お世継ぎの陰謀を暴け・仙台 (第四話:H17.1.31放送) ★★★☆☆
脚本:岡本さとる/監督:矢田清巳

おそめ(野川由美子)/川本屋(常泉忠通)/笹木藤蔵(草見潤平)/雪路(竹内都子)/葛城市之進(飯田基祐)/お槙の方(藤本喜久子)/お美代の方(立原麻衣)/浪江(上良早紀)/福留鉄斎(三谷昇)/女中(吉村美奈子)/藤木新次郎(伊庭剛)/伊東孫兵衛(中野誠也)/大沼軍太夫(林与一) 他

遂に仙台に到着した一行。一息つく間もなく、潜んでいた小屋がカラス組により爆破される。危機一髪、難を逃れた一行は、若い頃黄門さまが医者の卵と名を偽って通っていた元江戸深川の芸者おそめに出会い、世話になることに。仙台藩では、藩乗っ取りを企てる側用人・大沼軍太夫が国家老・伊東孫兵衛を失脚させ、藩の実権を握ろうとしていた。更には、自分の子を殿様の子だと偽って、藩を継がせようとしていた。

中野誠也さん登場!! ちょうど並行して達人への道第3部を作成しているので、夜鴉の藤吉役と被って悪者に見えてしまいます…。それにしても同じカラスでも、今回のカラスはつめが甘かったです。中野さんのカラスは執拗で凄かった。それぐらいの刺客を出してほしいものです。


格さん不覚消えた印籠・石巻 (第五話:H17.2.7放送) ★★★☆☆
脚本:横山一真/監督:上杉尚祺

卯之吉(櫻木健一)/小曽根源左衛門(立川三貴)/蓬莱屋大五郎(石山輝夫)/立岡左京之介(藤堂新二)/井筒屋徳右衛門(大竹修造) 他

仙台での事件を解決後、石巻へ向かう一行。だが道中、格さんが印籠を掏られた。必死で探す一行は、印籠を盗んだスリの卯之吉が、口入屋の蓬莱屋大五郎に売ったことを突き止める。印籠を返すよう蓬莱屋へ行った格さんだが、門前払い。切腹まで考え遺書をしたため、思いつめる格さん。格さんのためにと、助さんが蓬莱屋に用心棒として潜入する。印籠は更に蓬莱屋から代官の手に渡る。印籠を悪用し、港整備の工事を無理矢理行なおうとし、商人らから大金を巻き上げようとする代官一味。

並行してやっていた再放送の15部でも印籠を盗まれてましたが、みんなかなりお気楽f(^_^; 盗まれた印籠は、弥七親分がささっと盗み返して!?スムーズに格さんの手に戻ります。その違いが面白かった。


忠義貫き北国に春・陸前高田 (第六話:H17.2.14放送) ★★★☆☆
脚本:岡本さとる/監督:上杉尚祺

小山義太郎(寺泉憲)/おきよ(北原佐和子)/保坂半之丞(近藤洋介)/海老原主膳(伊藤高)/近田牛之助(木村栄)/長吉(岩田和樹)/九兵衛(松熊信義)/おさと(清水万理)/六平(上野秀年)/為三(空田浩志)/奥田万二郎(千昌夫) 他

陸前高田に到着した一行は、代官・小山義太郎の家来、奥田万二郎と知り合う。代官とは幼馴染みの万二郎、小山が最近代官に出世したことが誇らしく、我が事のように喜んでいる。一方村では、五、六年ほど前から急に起こるようになった鉄砲水の被害に悩まされていた。この鉄砲水の原因が、家老や郡奉行が私腹を肥やすために、山中で密かに行なわれている無謀な森林の伐採だと知った万二郎と一行。悪事の片棒を担ぐ主人の目を覚まさせるために万二郎が命をかける。

2話目の香田さんは歌いませんでしたが、今回は千昌夫さん歌います。


愛馬が教えた親孝行・遠野 (第七話:H17.2.21放送) ★★★☆☆
脚本:岡本さとる・弘/監督:矢田清巳

お栄(浅利香津代)/太郎吉(草野康太)/お菊(田京恵)/長部小十郎(内田勝正)/河津屋九左衛門(浜田晃)/新蔵(真夏竜)/銀次(辻本一樹) 他

遠野へ着いた一行。見事な馬アオを世話するお菊母子の家で一夜を過ごすことになった。だがその家にいた一人息子の太郎吉は博打好き。お菊とアオに目をつけた代官の長部小十郎が、問屋場の主・河津屋と結託し、太郎吉を借金漬け。借金の代わりにお菊とアオを差し出せと無理難題。黄門さまらが悪を一掃、太郎吉の目を覚まし母子の絆を取り戻す。


荒くれ旅籠に咲いた花・花巻 (第八話:H17.2.28放送) ★★★☆☆
脚本:岡本さとる/監督:矢田清巳

銀平(目黒祐樹)/おはな(高松あい)/黒木大膳(石田太郎)/新垣加兵衛(佐藤仁哉)/岩代の源七(三夏紳)/三海(いぐち武志)/安次郎(山上賢治)/伝八(剛州)/直助(高山成夫)/長八(朝日完記)/丑松(小野真也)/島村頼母(西園寺章雄)/老僕(福本清三) 他

花巻に着いた一行がとった旅籠は、荒くれ者らが営む宿「しのぎ屋」。銀平という、喧嘩が強くイイ男っぷり。だが何か曰くありげ。そこへ飛び込んで来たのが、盛岡藩の大目付・黒木大膳の悪政を江戸に知らせるために旅をしてきた美しい娘・おはな。おはなを一目見た銀平の顔色が変わったことに気づいた黄門さま。実はおはなの母・渚は、銀平のかつての婚約者。銀平は盛岡藩の元藩士で黒木大膳の不正を暴こうとして藩を追われた男だった。おはなを助けるため銀平は命をかける。豪快な鹿踊りも見もの。

斬られ役でお馴染みの福本さんが老僕役で登場。どこかで見た顔だなぁと思っていたら…結構お年を召された様子。もう斬られ役では登場されないのでしょうか…。


お娟の身代り見合い・盛岡 (第九話:H17.3.7放送) ★★★☆☆
脚本:櫻井康裕/監督:井上泰治

田丸屋庄兵衛(平泉成)/お園(持田真樹)/勘助(冷泉公裕)/渋川儀右衛門(川辺久造)/大野監物(石田登星)/三崎屋(曽我迺家文童)/歳三(笠兼三)/横沢喜四郎(入江毅)/女中(水嶋礼子)/お咲(野田浩子) 他

盛岡へ到着した一行。年寄り扱いする千太らに不機嫌になった黄門さま、南部馬方節を見るため一人別行動。そこでお見合いを嫌って逃げ出した町一番の物産問屋・田丸屋庄兵衛の娘・お園と知り合う。お園は、母親が早死にしたのは、父親が商売商売ばかりで母親に苦労をかけたからだと言って、父親を嫌っていた。一方、助さんらは田丸屋に、お娟に見合いの身代りになってくれと頼まれる。見合いの相手は廻船問屋・三崎屋の息子・歳三。だがこの縁談話には裏があった。両家を結び付けてご禁制の品を取り引きさせ、私腹を肥やそうと企む勘定奉行ら。自分達の店を必ず持とうという母の願いを叶えるため、必死に商売を続けてきた父の心を知ったお園。悪を一掃し、父子の絆を取り戻す黄門さま。


女占い師が悪を討つ!・花輪 (第十話:H17.3.14放送) ★★★☆☆ 
脚本:岡本さとる/監督:井上泰治

八雲(宮本真希)/六助(見栄晴)/加代(尾崎千瑛)/彦兵衛(滝田裕介)/大原嘉門(原口剛)/真砂屋利兵衛(中村方隆)/新八(竜川剛)/北村弥一郎(峰蘭太郎)/赤鬼の熊五郎(岩尾正隆) 他

花輪へ到着した一行が出会った評判の美人占い師・八雲。それが、道中日記を水戸へ送るときに出会った生意気な女おまさ姐さんと知り、驚くと同時に胡散臭さを隠せないでいる格さん。花輪の名産品である紫根染(しこんぞめ)の作業を見学に行った黄門さまは、紫根染を巡る不正が行われようとしているのを知る。村の危機に、占い師八雲の助けを求める村の娘加代。自分の死んだ妹に生き写しの加代のために、一肌脱ごうとする八雲に一行も協力する。



津軽馬鹿塗り頑固比べ・弘前 (第十一話:H17.3.21放送) 
脚本:岡本さとる/監督:苫米地祥宏

徳次郎(赤塚真人)/清太郎(嘉島典俊)/おたえ(松村和子)/岩田屋(中田浩二)/保坂伊予(津村鷹志)/子供の頃の清太郎(小林翼)/おしげ(小林香織) 他

弘前へ到着した一行。名人・徳次郎の津軽塗を買い求めようとした黄門さまだが、断られ頑固比べ。そこへ津軽のお城へ納める漆器の全てを任せたいという依頼が舞い込む。献上品を巡って、藩の御用商人・岩田屋と用人の保坂伊予が暗躍。徳次郎父子の絆を取り戻し、悪を一掃する黄門さま。

録画に失敗してしまいました…。かつて「帰ってこいよ」で一世を風靡した松村和子さんが居酒屋の女将役で登場。三味線をつま弾き、自慢ののどを披露する。見たかった…「帰ってこいよ」、昔はよくカラオケで歌ったなぁf(^_^;



風の鬼若怒りの秘剣・松前 (第十二話:H17.4.11放送) ★★★☆☆ 
脚本:岡本さとる/監督:金鐘守

柳沢吉保(橋爪淳)/日下千十郎(佐伯大輔)/日下重蔵(片桐竜次)/奥野相模(亀石征一郎)/川浜屋忠兵衛(森章二)/関田六郎(中田博久)/赤座左門(香川耕二)/梢(林美穂)/市原新兵衛(藤田哲也)/松前矩広(羽柴誠)/大森鉄斎(月登)/島村湧水(林隆三) 他

蝦夷を見渡す海沿いに立つ一行は、侍に襲われる兄妹を助ける。松前藩の、オロシャとの抜け荷貿易の疑いが浮上、急遽津軽海峡を渡り、蝦夷・松前藩に入る。松前藩では、次席家老・奥野相模と剣術指南の島村湧水が藩主の留守中藩政を預かっていた。島村湧水は鬼若のかつての師。湧水を仇と狙う凄腕の剣士・日下千十郎を利用し、湧水や光圀暗殺を企む次席家老、そして裏で糸を引く柳沢吉保。

あまり北海道というのは関係なかったですね…。予告の段階で、ロングヘアの鬼若が出てきたので、鬼若にそっくりの、蝦夷の先住民登場か!?と思っていたのですが、全く違いましたね…。



贋作描いた御老公!?・久保田 (第十三話:H17.4.18放送) ★★★★☆ 
脚本:横山一真/監督:金鐘守

鶴吉(中村繁之)/黒崎兵衛(磯部勉)/鳴戸屋作右衛門(樋浦勉)/お峯(永田めぐみ)/小村要蔵(東田達夫)/高木三郎(加藤正記)/喜助(伊庭剛)/尾形清庵(江原真二郎) 他

久保田へ着いた一行。高名な絵師・尾形清庵と出会う。清庵は、最近自分の絵の贋作が出回っているため、自ら犯人を捜す旅をしているという。清庵と別れた後、久保田の若い絵師・鶴吉とその妻お峯と知り合った黄門さまは、鶴吉の描く絵が清庵のものに似ていると感じ、もしや贋作を描いていたのは鶴吉ではと考える。鶴吉の後ろには、町奉行・黒崎兵衛と鳴戸屋作右衛門の存在が。清庵の贋作を高く売り、私腹を肥やしていた。清庵には、若い頃久保田で恋仲になった女との間に子どもがいた。その息子に一目会いたいと願う清庵。清庵が実の父と知りながら、母を残して京都へ戻った清庵を恨み、贋作を描き続けていた鶴吉。父子再会、そして悪を一掃した黄門さま。

今回は久しぶりに★4つ。コミカルでテンポのいい感じが面白かったです。清庵役の江原さん、8部では気性の激しい徳川綱吉役を熱演されてたのが印象的です。あまりの気性の激しさゆえに?黄門さまにぶたれた綱吉は、後にも先にもこの時だけかもしれません。



百鬼夜行の鬼ヶ島・大曲 (第十四話:H17.4.25放送) ★★★☆☆ 
脚本:岡本さとる/監督:上杉尚祺

武田龍之進(江藤潤)/桜田源左衛門(小沢象)/一角屋仁兵衛(江藤漢斉)/倶利伽羅の権三(なべおさみ)/百鬼のお辰(梓陽子)/久兵衛(加藤純平)/暗闇の子吉(赤星昇一郎)/安蔵(吉田晋一)/おりん(尾道凛)/千々岩弥兵衛(野々村仁)/段平(北見唯一)/青島甚右衛門(柴田善行)/西条右近(青木哲也) 他

大曲に着いた一行。鬼ヶ島と呼ばれる歓楽街があることを知る。鬼ヶ島の妖しげな雰囲気に興味津々の黄門さま、千太を伴ってさっそく繰出す。そこで出会ったのが、千太の恩人・武田龍之進という浪人者。いつか仕官して世の中のためになる仕事をしたいと語っていた武田が、今は鬼が島を仕切る倶利伽羅の権三の用心棒。だが武田の真の目的は、権三と一角屋、代官・桜田が結託し鬼が島で行っている密貿易の証拠を掴むこと。一行も潜入、武田の手助けをする。


姑から逃げた嫁の秘密・新庄 (第十五話:H17.5.2放送) ★★★☆☆ 
脚本:櫻井康裕/監督:上杉尚祺



お転婆ふたり恋の港町・酒田 (第十六話:H17.5.9放送) ★★★☆☆ 
脚本:宮川一郎・岡本さとる/監督:矢田清巳

美津(勝野雅奈恵)/清七(比留間由哲)/小杉喜兵衛(沼田爆)/茜(仁科仁美)/藤野軍左衛門(長谷川哲夫)/水谷屋伊兵衛(青山良彦)/吉蔵(小沢日出晴)/松蔵(近童武吉)/権次(岡田正典)/作五郎(ドヰタイジ) 他

酒田に着いた一行は、十文字屋の若い女主人・美津と知り合う。美津は店の番頭で、江戸から流れてきたという清七に恋心を抱いていた。一方、千太は山賊に絡まれているところを、女剣士の茜に助けられる。茜は人を探しているという。酒田では、町奉行の藤野と廻船問屋の水谷屋が結託し、十文字屋を乗っ取ろうと画策していた。茜が探していたのは、清七だった。清七は実は侍で小杉清之助、庄内藩の江戸屋敷勤めの時、公金横領事件に巻き込まれて罠にはめられ脱藩したが、この度無事に身の潔白が証明されたという。お家再興のためにも庄内へ戻ろうという茜だが、清七は美津への想いを断ち切れず…。悪を一掃し、若い二人を結びつける黄門さま。

水戸黄門では将軍綱吉役でお馴染みの長谷川さんが、今回なんと悪役!! 上様ご乱心!? びっくりしました。 



人間将棋に待ったなし・天童 (第十七話:H17.5.16放送) ★★★☆☆ 
脚本:櫻井康裕/監督:井上泰治

松平宗弘(神山繁)/秀作(中野誠也)/太吉(林泰文)/坂部儀右衛門(森次晃嗣)/満田軍太夫(伊藤高)/荒熊の勘蔵(大川ひろし)/藤次(司裕介)/与平(井之上チャル)/おこう(天童よしみ

将棋の駒作りで有名な天童に着いた一行だが、町では人々が仕事も忘れて賭け将棋に熱くなっていた。それもそのはず、殿様・松平宗弘が将棋にうつつを抜かし、治世をおろそかにしているのだという。一行が知り合った駒作り名人の秀作と息子の太吉。そして秀作を訪ねてきた旅の娘・おこう。曰くありげなおこうの様子に事情を探る黄門さま、おこうが殿様の娘であることを知る。毎年行なわれる将棋大会で優勝し、殿様との人間将棋。父を諌めるために、容赦なしに打つおこうの一手。

中野さん、34部で2回目のゲスト出演。今回も善玉役でした。水戸黄門で森次さんが悪役ってのも珍しいかもしれません。


剣友の濡れ衣を晴らせ・会津 (第十八話:H17.5.23放送) ★★★☆☆ 
脚本:櫻井康裕・岡本さとる/監督:矢田清巳


浪花女は銭の神様・三春 (第十九話:H17.5.30放送) ★★★☆☆ 
脚本:岡本さとる/監督:金鐘守

おしか(中村玉緒)/堀内作左衛門(中原丈雄)/石橋多聞(野崎海太郎)/北村屋甚六(出光元)/お時の方(田中由美子)/藤兵衛(園田裕久)/銀次(高井清史)/おちよ(山内明日)/和尚(真田実)/留吉(松浦達也)/おひさ(あだち理絵子)/女中(新村あゆみ)/仲居(桂登志子)

三春へ着いた一行だが、為替の到着が遅れ、路銀が底を着いてしまった。金貸しのおしかの所へ行った一行だが、黄門さまの顔を見た途端おしかの様子がおかしくなった。金は貸せないと断られ、一行はおしかの家で働きながら、為替が到着するのを待つことになった。扱き使われて青色吐息の黄門さま。女を作って出て行ったおしかの旦那・梅次郎が、やがて女に捨てられ三春で野垂れ死んだという事を知る。更にその梅次郎は黄門さまにそっくりだというのだ。家老と呉服問屋の悪企みをおしかと共に砕く黄門さま。

歴代黄門さまと全て共演を果たした中村玉緒さん。


恐怖の吊り天井!・宇都宮・江戸 (第二十話:H17.6.6放送) ★★★★☆ 
脚本:櫻井康裕/監督:井上泰治

八重(岩崎加根子)/徳川綱吉(堤大二郎)/柳沢吉保(橋爪淳)/嘉兵衛(石田太郎)/美加(瀬戸早妃)/清三(二反田雅澄)/おゆき(宝積有香)/関山茂左衛門(石山輝夫)/梶川紋三郎(内田勝正)/弥惣次(リー村上)/静枝(池内淳子

宇都宮へ入った一行は、大工姿の男が斬り殺される現場に遭遇。宇都宮では、若殿様のお国入りを祝う新築普請の工事が行なわれていたのだが、何かからくりがあると悟った黄門さま、事情を調べることに。幕の内側で密かに作られている茶室、飛騨伊丹流の匠・嘉兵衛を使っての仕掛け作り。家老・関山が一世一代の賭けと語る、そのからくりの仕組みは!? どんなからくりか確かめるために、乗り込む一行。だが、柳沢吉保の密命を受けた忍びの弥惣次が、既に関山に接触し、老公殺害を依頼していた。迫る釣り天井絶対絶命の黄門さま。

久々、釣り天井ネタ。釣り天井ネタはかなり好きな話の一つです。それにしても里見黄門さま、素手でも強いこと強いこと!!